当サイトは、緑内障を患う編集部員が、緑内障進行の対策を紹介しています。緑内障100名へのアンケート調査も公開。患者による患者のための情報、生の声をお届けします。
眼圧が上がり
視神経を圧迫
暗点ができる
自覚症状ほぼなし
暗点が拡大し
視野狭窄が進行
視力も低下し
放置すると失明に
緑内障の治療は眼圧をコントロールする点眼薬からスタートする場合が多く、眼科医と相談して目標眼圧を定め、点眼の効果をチェックしながら治療を行っていきます。状態に合わせて内服薬を服用する場合もあります。
点眼だけでの眼圧コントロールが思わしくない場合には、レーザー治療を検討されます。隅角の目詰まりをレーザーで軽減するものです。一度の治療でしっかり下がる場合とそうでない場合があり、状態によっては再治療を行うことも。
レーザー治療を行っても眼圧が高い場合には、手術が必要です。手術方法は緑内障のタイプや進行の程度によって異なります。すでに欠損してしまった視野は元に戻りませんが、緑内障がこれ以上進行し悪化することを防止するのが緑内障手術の目的です。
緑内障は徐々に視野が欠けていき、進行すると最終的には失明に至る可能性もある疾患です。初期の段階で症状に気づきにくい緑内障は、日本国内において失明原因の4分の1を占める病気です。
40歳以上で緑内障にかかる人の割合は5%。一見少ないようにも見えますが、言い換えれば20人に1人という割合で、決して少数ではありません。しかもそのうち90%は、自分が緑内障であることに気づいていないと推定されています。
1994年の厚生労働省の調査によると、日本国内では毎年約2000名の方が緑内障で失明しているといわれます。しかし緑内障の人が必ず失明するわけではなく、進行も人それぞれ。今以上の進行を食い止めるために、眼科での治療以外にも自分で出来る対策を積極的に行いましょう。
緑内障と診断された場合には、医師の指導のもと治療を受け、定期検診を欠かさないことが大切です。しかし、「次の定期健診までに症状が進行していたらどうしよう…」という不安を感じる方も多いはず。病院での治療だけでなく、毎日の生活の中に、緑内障の進行を防ぐためのセルフケアを取り入れてみましょう。
眼圧は私たちの日常の行動で24時間変動しており、姿勢の変化でも数値が変わるほど繊細です。眼圧を下げる目薬を利用する人も多くいますが、ぜひ点眼とあわせて日頃の生活でいかに眼圧を下げられるかも考えて対策を行いましょう。
眼圧が正常値で緑内障と診断される「正常眼圧緑内障」の原因は、実のところまだ解明されていません。ですが近年の研究により、酸化ストレスが発症・進行に関与する可能性が見つかたことにより、抗酸化治療が緑内障治療の一助となることが期待されています。
当サイト「緑内障から目を守る」編集部は、100名の緑内障患者さんにアンケートを実施しました。進行を食い止めている人が行っている対策を参考にしましょう。(※2020年3月に株式会社アスマークにてインターネット調査)
半数以上の人が、食生活の改善をしている
直近1年間で視野欠損の進行がみられなかった人は100人中79人、約80%でした。その進行抑制ができている人のうち、53%にあたる人が、緑内障のために食生活の改善を行っていることが判明。食材の工夫、飲酒量の調整、サプリの使用などで対策する声があがりました。パソコンやスマートフォンの使用を控えるなど、同時に複数の対策をとる人が多いため、食事だけで緑内障に効果があると言い切れませんが、良い影響が期待できる結果です。
得票数が多いのはアントシアニン
「目に良いと思う栄養成分は何だと思いますか?」というアンケートで、最も選ばれたのがアントシアニンでした。「視神経に強いと思う栄養成分は?」という問に対しても同様に、1番認知されているのがアントシアニン、次いでルテインという結果です。
「目に良いと思う栄養成分」として得票数が多かったアントシアニンですが、実際に眼圧の上昇を防いで目の健康サポートが期待できます。 どのような働きがあるのか詳しく見ていきましょう。
血流の促進効果が
期待できる
目の血管の血行不良は眼圧の上昇を招くため、緑内障を悪化させる原因になります。アントシアニンには毛細血管の血流を促進する作用を持つため、眼圧の上昇を防ぎ、緑内障の進行抑制が期待できます。加えて、血圧のコントロールや、急激な血糖値上昇を抑える働きがあるとされています。
ロドプシンの再合成を促し、眼圧への耐性を高める
ロドプシンは視覚情報を脳に伝える成分です。人間はロドプシンの分解や合成によって物を見ることができます。ロドプシンの機能が低下すると、血流が悪化し視神経が衰え、眼圧への抵抗力が弱まることで緑内障が進行するリスクにつながります。アントシアニンにはロドプシンの再合成を促進する作用があるため、眼圧に強くなる目の健康サポートが期待できます。
100g あたりの
アントシアニン含有量
ブルーベリー
89mg
アサイベリー
414mg
カシス
350mg
アントシアニンを多く含むとされるブルーベリー・アサイベリー・カシスを比較すると、ブルーベリー89mg、アサイー414mg、カシス350mg。この中でアントシアニンを最も多く含むアサイベリーは、ブルーベリーの約4.6倍の含有量です。アサイベリーなら、アントシアニンを効率よく摂取できるでしょう。
日本人の緑内障の7割は正常眼圧緑内障
現在唯一医学的なエビデンスがある緑内障の治療法は「眼圧下降療法」、つまり眼圧を上げないようにコントロールすることで、緑内障の進行を抑える治療法です。ですが、実は日本人の7割以上の緑内障患者は、眼圧が正常範囲である「正常眼圧緑内障」と診断されており、眼圧以外の要因が緑内障の発症に関わっている可能性があると言われています。近年、眼圧以外の緑内障の発症・進行要因として注目されているのが「酸化ストレス」です。
抗酸化力が緑内障が重症化に関係している可能性がある
「酸化ストレス」とは、生活習慣やストレス、老化などの様々な原因により、身体を傷付ける活性酸素が過剰に増え、体の抗酸化能を上回った状態を指します。 2017年の東北大学の研究により、「65歳以下の男性において、抗酸化力が低いと緑内障が重症化しやすい」ことが明らかになりました。この研究によって、活性酸素を除去する抗酸化治療が、緑内障治療に繋がるのではないかと期待されています。
一重項酸素消去活性
溶媒:DMF/CDCl3 (9 : 1)※
ビタミンC
0.89
アスタキサンチン
5,400
β-カロテン
1,100
アスタキサンチンは、サケやカニなどに多く含まれる天然の赤色色素(カロテノイド)で、高い抗酸化作用をもつことで知られています。一重項酸素という、毒性の強い活性酸素に対する抗酸化力は、同じカロテノイドの仲間であるβ-カロテンの約5倍、ビタミンCの約6,000倍にも相当すると言われています。
アントシアニンと同じくアスタキサンチンにも血流の改善作用が確認されています。加えて抗炎症作用やストレス抑制作用、そして目の疲労回復を助けてくれる効果を持つとの研究報告もあり、緑内障の予防や進行の抑制に役立つ可能性があると注目されている成分です。
さらに詳しく…
アスタキサンチンの研究開発企業
アスタリール株式会社
アスタキサンチンについてさらに詳しく知りたい方は、これまで20年以上にわたりアスタキサンチンを研究してきた企業「アスタリール株式会社」のHPを参照してみると良いでしょう。アスタキサンチンの魅力や研究データを、化学的な知識のない方にも分かりやすく紹介しています。
※出典:西田康宏
『Astaxanthin: commercial production and its potential health-promoting effects』
緑内障に良い・悪いとされる行動をそれぞれご紹介します。当サイト「緑内障から目を守る」は、緑内障である編集部員が情報をお届けしています。完治できない病気に、一緒に立ち向かいましょう。
緑内障と気づいたのは20代後半。暗くなると目の見え方が変わるな…と気になり始め眼科を受診。視神経の反応が一部鈍く、眼圧も20mmHgと高かったため、緑内障と診断される。今は点眼しながら自宅でできる対策を行い、年1回の定期検診に通う。
眼圧16mmHg
眼圧は、緑内障発症時から5mmHg程低下したまま維持しています。緑内障を発症してから20年弱、視野欠損も進行を食い止められている状況です。
関口さんは緑内障と上手に付き合っているベテラン患者です。スマートフォンもパソコンもよく触っているけれど、進行せずキープできているのは、日ごろの行動に何かヒントがあるはず…。一般的な対策をチェックしながら、関口さんの緑内障対策も教えてもらいましょう。
「百害あって一利なし」タバコが健康に悪影響であることはよく知られていますが、それは目の健康にとっても同じ。タバコに含まれる有害物質により、目の血流が障害され、眼圧の上昇や視神経のダメージが起こりやすくなります。
目の周りや足にあるツボを刺激することで血流の改善が見込めます。目の組織にしっかりと酸素や栄養が送り届けられれば、緑内障の原因となる高眼圧を抑えられるはず。眼圧が下がれば視神経が元気になることも期待できそうです。
タバコは吸いませんね。私が掛かっている病院の先生には、目の上側(眉毛の辺り含む)を揉むのではなく、目の下側をほぐしなさいと言われました。
目の疲れを感じるときは、目の血流が悪くなっていることが多く、眼圧も高まりやすいようです。そうしたときに温かいタオルやアイマスクで目を温めると、めぐりが良くなり、眼圧の上昇を抑えるのにも効果が期待できるとされています。
眼圧は座っている時よりも横になっている時のほうが、高くなりやすく、寝る姿勢によっても変化が生じます。緑内障の人が特に気を付けたい姿勢はうつ伏せ。目が長時間下向きになることで圧力がかかりやすく、眼圧上昇につながりやすいようです。
目を使いすぎたと感じたら、こまめに目を温めるようにしています。温めている間はスマートフォンに触れなくなって、強制的に目を休める時間になるのでおすすめです。アイマスクをしたまま寝ることも。寝る姿勢も気を付けた方が良いとは知っていたけど、実際寝がえりを打ってしまうのでちょっと難しいですね。
生活ツールとして大活躍ですが、スマートフォンからは網膜や視神経にダメージを与えるブルーライトが大量に発生しています。若くても老眼のような症状になる「スマホ老眼」も増えているとか。緑内障を悪化させないためには、適切な目のケアをしながら使用することがポイントです。
仕事や趣味でパソコンを使う機会は多いものですが、緑内障の人はやはりパソコンから発生するブルーライトに要注意!ブルーライトは目の奥にまで届き、網膜や視神経にダメージを与え、眼圧上昇の原因となってしまいます。パソコンはブルーライトカットの工夫をするなど対策した上で利用するとよいでしょう。
緑内障の中でも、隅角が狭いタイプの緑内障の場合には、服用を控えたほうが良い薬があります。代表的なものが「抗コリン薬」といわれるものです。場合によっては緑内障発作を引き起こす可能性があります。緑内障の人が薬を服用する場合には、医師とよく相談することが大切です。
パソコンもスマートフォンも使いすぎがダメだとは分かっているんですけどね…。どうしても使ってしまうし、使わざるを得ないので、疲れたら休むように気を付けています。今まで緑内障の影響で他の薬が飲めなくなったことはありませんが、お薬手帳に「緑内障の目薬でキサラタンを使用しています」と付けているので薬剤師さんが避けてくれてるんでしょうね。
アイケアの食べ物の代表ともいえるブルーベリー。注目される理由は、アントシアニンというポリフェノール成分です。アントシアニンは加齢などで生じる酸化ストレスから目の細胞や視神経をケアし、血行促進作用により眼精疲労を軽減することで、緑内障の進行を抑えるのに役立つと期待されています。
カシスには、4種類のアントシアニンが含まれています。そのうち2種類はカシス特有のものとされており、眼精疲労の軽減などに作用します。また、カシスアントシアニンは即効性と持続性をあわせ持つのが特徴で、吸収率の低いアントシアニンを効率的に摂取するのに適した食品といえそうです。
アサイベリーはブラジルのみで栽培されている果実です。数あるアントシアニン含有食品の中でもアントシアニン量が豊富で、その量はブルーベリーの約4.6倍にもなります。また、抗酸化力も高いのが特徴です。アントシアニン以外にも抗酸化ビタミン、ミネラル類、食物繊維、不飽和脂肪酸などをバランスよく含んでいることから、目の健康だけではなく、体全体にもよい食品としてスーパーフードに認定されています。
カフェインの摂取は緑内障に良くないと漠然としたイメージがありますが、適量の摂取であれば眼圧低下の傾向がみられます。ただし、短時間に大量のカフェイン摂取は眼圧に悪影響を与える可能性も。仕事や家事の合間などにちょっとコーヒーブレイクする程度のカフェイン摂取であれば、過度の心配は必要ないでしょう。
飲酒は適量を守って楽しめば目にも体にも100%害ではありません。しかし過度のアルコール摂取や度数の高いお酒を飲む習慣がある人は、飲酒習慣の見直しをおすすめします。アルコール摂取量が多い人ほど、眼圧が高い傾向にあります。また、いわゆる「一気飲み」をしてしまうのも眼圧を上げる原因となるので注意しましょう。
眼圧を下げる食べ物としては、アントシアニンを含むベリー類が挙げられますが、基本的な食生活は「脂肪や糖分を摂りすぎない食事」「減塩を意識した食事」などいわゆる「健康食」を心がけ、様々な食べ物をバランスよく適量食べることも大切です。
ベリー類に多く含まれるアントシアニンの抗酸化力や血流改善作用には目の細胞や視神経のコンディションを整える働きが期待されます。アントシアニン以外にも、タウリンも視神経に深く関わる成分です。魚介類に多く含まれるタウリンは視神経の働きを高めたり、目の組織の発達や修復を促したりします。また、ビタミンB1を多く含む豚肉も視神経を強くする食べ物の1つです。
糖分や塩分の多い食べ物、度数の高いお酒などは緑内障の症状を悪化させる可能性がありますので、なるべく控えたい食べ物です。緑内障の症状を左右する眼圧は、肥満や高血圧、高血糖などの要因が重なるほど上昇しやすいことも明らかになっています。
アントシアニンは、植物が自分の体を紫外線などのダメージから守るために作り出す紫色の色素成分です。高い抗酸化作用をもつポリフェノールの一種で、目の健康に深く関わっています。血流改善作用や物を見るために必要なロドプシンという物質の代謝作用もあり、緑内障の進行抑制や加齢による眼病、目のトラブルの予防に積極的に摂取したい成分です。
ルテインは、カロテノイドという黄色の色素成分です。ルテインは、目の中で最も酸化ストレスのダメージを受けやすいとされる網膜の黄斑という部分に存在しており、抗酸化作用を発揮して目の細胞や視神経を守っています。また、パソコンやスマホから生じるブルーライトを吸収して目の細胞や視神経を守る作用も特徴の1つです。人間の体内では作り出すことができない成分のため、食べ物やサプリから摂るようにしたい成分といえます。
緑内障の原因の1つとなる酸化ストレスから目を守るのに役立つビタミンとして挙げられるのがビタミンCとEです。また、ビタミンB群のB1、B2は目の血流を改善して、視神経の働きを高めたり、眼精疲労を和らげたりするビタミンとして目の健康に関わっています。緑内障の症状を左右する酸化ストレスや眼圧の上昇を抑えるのに役立つビタミン類は意識して毎日摂取したい成分です。
アスタキサンチンは、サケの切り身などに含まれる赤い色素のことです。ビタミンEのおよそ1,000倍に相当する強い抗酸化作用があることが知られています。網膜や目の血流を促す働きもあります。アスタキサンチンは視神経に十分な栄養を送る手助けをすることで、緑内障の予防や進行の抑制に役立つと考えられています。この成分は食事のみで必要量を維持するのは難しいので、サプリメントを利用して賢く必要量を摂取したい成分です。
ゼアキサンチンは、赤や黄色の天然色素であるカロテノイドの一種です。目の網膜の中心部分に多く存在しています。酸化ストレスへの緩和作用があり、とくに、身体にダメージを与えやすい「一重項酸素」に対抗する力が強いことでも知られています。紫外線やブルーライトを吸収する作用もあることから、注目を集めている成分。食材ごとの含有量を気にしながら摂取するのはかなり大変なので、サプリメントを取り入れながら必要量を摂るようにしたい成分です。
亜鉛は、人が生きていくうえで欠かすことのできない必須ミネラルの一種です。体内で抗酸化作用として働く酵素の代謝や目の視力維持に関わっています。緑内障の予防や進行から目を守るために必要なミネラルといえます。日本人の亜鉛の摂取量は少ない傾向にあり、加齢とともに欠乏しやすくなるという調査結果が報告されています。牡蠣といった食材に亜鉛は含まれているので、食事でとることも可能ですが、足りない分はサプリメントで補っておきたい成分です。
DHA・EPAは、体内では十分に合成することができず、食べ物などから摂取する必要がある「必須脂肪酸」の一種です。緑内障やその他の眼病に対して期待される効果としては、血液をサラサラにすることによる視神経周辺の血流改善効果や、ドライアイの改善効果といったものが挙げられます。
DHA・EPAを豊富に含む食品は青魚などの魚介類がほとんどであるため、毎日十分な量を摂るのは難しいことも。手軽かつ確実に摂取したい時は、サプリを活用するのもおすすめです。
40代以上の20人にひとりが罹っていると言われる「緑内障」。遺伝的に緑内障になりやすい人もいますが、食事や運動、規則正しい睡眠など生活習慣に気を配ることで、緑内障の予防や進行を遅らせることができます。
まず、血縁者に緑内障を患っている方がいる場合、緑内障になるリスクが高くなります。そのほかにも糖尿病や高血圧といった生活習慣病に患っている人、強度近視の人、片頭痛がある人、喫煙者、低血圧や冷え性の方など血流が悪い方も視神経障害が進むことがあり、注意が必要です。また目に負担を掛けるパソコンやスマホを長時間使用する人、アルコールを含めて大量の水分を取る、カフェインを多く摂取するといった生活習慣がある人も、緑内障になりやすいと言われています。
日本人に多いとされる「正常眼圧緑内障」は、眼圧への耐性を高めることで予防や進行緩和が期待できます。目の中の血液循環を促し、神経に酸素や栄養分を届けることで視神経の環境を向上させることが可能です。そういう意味で継続的に行う適度な運動は、全身の血液循環を促し血流改善に役立ちます。ただし、短距離走やウエイトトレーニングなどの無酸素運動は、眼圧を上げる可能性もあるので要注意。ウォーキングや軽いジョギング、ヨガなどの運動がおすすめです。
レーシックの手術をした人が将来緑内障になるリスクは、手術をしていない人と変わらないと言われています。
レーシック手術は角膜の外側を削る手術であり、眼の内側からの眼圧に関係ないからです。しかしレーシックを受けることで角膜が薄くなるため、緑内障の検査の「眼圧測定」の数値が本来の数値より低くなってしまい、緑内障が見逃される可能性が指摘されています。
ほかにもレーシック手術後は、ドライアイや眼精疲労がたまりやすくなり、それがストレスとなって眼圧を上げるという間接的リスクも否定できません。レーシックを希望している人は、信頼できる眼科医のもとで手術を行い、その後も定期的な検診を続けましょう。
サングラスを着用すれば、緑内障が予防できるというわけではありません。しかし紫外線から目を保護することで、ほかの目の病気や眼精疲労を予防することができます。
サングラスを選ぶときは、レンズのカラーの濃さにとらわれず「紫外線透過率」をチェックしてください。目に悪影響を与える紫外線から守るには「紫外線透過率1%以下」のサングラスを選びましょう。また紫外線の波長に近いブルーライト対策も兼用したレンズがおすすめです。
目の健康は充実した日々を送るためには欠かすことのできない大切な要素。スマートフォンやPCなど、何かと目を酷使しがちな現代社会においては、積極的に目をケアし、その機能を維持することが重要です。年をとって視力が落ちた、目がかすむといった悩みを抱えている方は、目を若返らせることで、いつまでも生き生きと暮らしていけるように努めましょう。
緑内障と白内障は、疾患名が似ているものの全く異なる病気です。共通するのは目の病気であることと、加齢とともに疾患率が上昇することです。
白内障はレンズの役割を担う「水晶体」が白く濁る病気で、モノがかすんで見えたりぼやけて見えます。50代から発症率が上昇し、80代でほぼ100%の人が白内障を患います。
一方緑内障のほうは、眼球の奥にある「視神経」が圧迫されることで、視野が徐々に狭くなっていく病気のこと。
白内障は手術で視力を取り戻すことができますが、緑内障は一度失った視力を取り戻すことはできません。
ケガが原因の緑内障(外傷性緑内障)は眼球に受けた衝撃によって目の隅角(目の中に流れる房水の出口)が傷ついたり、血球成分が詰まったりすることで、眼圧が上昇して発症する緑内障です。
緑内障には、何らかの原因による眼圧上昇によって発症する「続発緑内障」と、他に原因がなく発症する「原発緑内障」、生まれつき、もしくは幼少時から眼圧が上がる「発達緑内障」などがあり、外傷性緑内障は続発緑内障に分類されます。なお、続発緑内障の原因としては、目の外傷以外に、目の疾病、薬の副作用、目の手術による影響、糖尿病、脳疾患などが挙げられます。
緑内障の不安や悩みを抱えながらもなかなか周りに相談もできず…という人も多いのではないでしょうか。でも、その不安や悩みは他の緑内障患者さんも同じかもしれません。緑内障の患者同士で不安や悩みをシェアすれば、重たい気持ちがすっきり軽くなって、緑内障と前向きに付き合えるようになるかもしれません。
きちんと治療を受けていても「もし失明したら…」という不安を拭いきれない人も多いのではないでしょうか。緑内障は失明原因のトップであることは間違いないのですが、緑内障=失明というわけではありません。緑内障と診断されても、きちんと治療を受け、日常生活でも眼圧や目のケアを意識することで失明に至るのを防ぐことができます。
検査方法自体は単純であるものの「一点を見つめ続けるせいで目の渇きがつらい」「見えていないんじゃないか…といった精神的な不安で疲れる」など、視野検査はあまり受けたくないという人が多いようです。しかし、緑内障の状態を把握するために視野検査はとても大切なものなので、定期的に受けるようにしましょう。
緑内障治療の基本は、目薬の点眼です。毎日決まった時間に点眼しなければなりませんが、ついうっかり忘れてしまったという経験を持つ人も少なくありません。一度差し忘れたから即影響がでるということではありませんが、眼圧のコントロールに欠かせない目薬ですので、なるべく差し忘れのないように十分に気を付けましょう。
緑内障になってデスクワークがつらい、パソコン作業が負担になってきたなど、仕事面で悩みを抱える人も。かといって違う職種に転職するというのも難しいのが現実ではないでしょうか。転職をしなくても、職場の理解を得たり、働き方を見直したりすることで、緑内障を治療しながら仕事を続けることも可能です。一人で悩まずにまずは周りに相談してみるとよいかもしれません。
緑内障と診断されていても運転免許の取得・更新は可能です。ただし、重度であるほど事故率が高くなり、緑内障ゆえのトラブルが生じる可能性もあるため、しっかりと自分の目の状態を把握し、無理のない安全運転を心掛ける必要があります。
緑内障になって手芸や読書など目を使う趣味を控えるようになってしまった人は、音楽やアロマセラピー、スポーツ、家庭菜園など、目に負担をかけないで楽しめる趣味にチャレンジしてみることをおすすめします。趣味はストレス発散や生活を豊かにするために大切なものです。趣味をあきらめたままにせず、緑内障を機に新しい趣味を見つけてみましょう。
編集部について
「緑内障で不安や悩みを抱えている人たちの気持ちを少しでも前向きにしたい」「これから先も緑内障と上手く付き合っていくためのきっかけになれば」…こうした思いから、自身も緑内障と闘っている編集部員たちが集まって、患者目線からの緑内障についてのセルフケア情報を発信しているのが「緑内障から目を守る」編集部です。(編集部の運営についてはこちら)