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知っておきたい緑内障と白内障の違い

最終更新日:2021年3月26日

白内障と緑内障は「○内障」という疾患名が似ていることから、混合されやすい傾向があります。両疾患とも目の病気であること、加齢とともに発病しやすいという点は共通していますが、それ以外は異なる病気です。

こちらのページでは、白内障と緑内障の症状や原因の違いや、緑内障の予防対策について紹介していきます。

緑内障と白内障の違いとは

緑内障と白内障の違いについて紹介していきます。この2つの病気が患う部位と症状をおおざっぱに示すと下記のようになります。

白内障の発症原因や症状

まず白内障は、「水晶体」というレンズの役割をする部分が白く濁る病気です。50代の人で約50%、70代では約80%、80代ではほとんどの人が白内障になります。

白内障になる原因は加齢によるもの多いものの、糖尿病やアトピー性皮膚炎、薬の副作用、先天性白内障などの可能性もあります。

レンズの機能をする水晶体が濁るため、視力が低下します。ものがぼやけたりかすんで見えたり、眩しい、二重に見えるなどです。

治療は点眼薬で進行を抑制することができます。外科的治療も可能で、水晶体を手術で取り除いて、人工レンズを 挿入することができます。

緑内障の発症原因や症状

視神経が障害されて、見える範囲が狭くなる病気です。

眼球内を循環している水(房水)が、何らかの要因で排水されにくくなって眼圧が上がり、視神経を圧迫することが原因と言われています。しかし近年では、遺伝が原因であったり、眼圧が正常値であっても視神経に障害が起こる「正常眼圧緑内障」などの報告もあります。日本人は体質的に視神経が弱いために、正常眼圧緑内障が他国より多いとされています。

緑内障は急速に悪化するケースもありますが、自覚症状を感じないまま徐々に病気が進行することが多いのが特徴です。

一度失った視神経は回復しないため、早期発見が大切になります。治療法は症状が進行しないための点眼や手術で、眼圧をコントロールすることになります。

失明の危険性がともなうのは「緑内障」

年齢を重ねるとともに水晶体が濁って発症する「白内障」ですが、手術による治療が確立されています。濁った水晶体を人工の眼内レンズに替える手術を行えば、視力を取り戻すことが可能です。国内では年間80万件~100万件ほどの人工レンズ手術が行われています。

しかし緑内障の場合、一度障害された視神経は回復しません。点眼薬やレーザー照射手術で眼圧を下げて病気の進行を抑える治療は可能ですが、一度失った視力を取り戻すことはできません。

緑内障は、自覚症状を感じないまま進行するという厄介な傾向があるため、気付いた時は手遅れになる可能性も。実際に日本人の中途失明原因の1位は緑内障によるものです。

40代になったら定期的に目の検査を行い、緑内障の早期発見と速やかな治療開始が大切です。

緑内障になるのを防ぐには

加齢とともに緑内障になるリスクは上がりますが、家族が緑内障を患っている、糖尿病や高血圧、睡眠時無呼吸症候群、自律神経失調症などの持病を持つ人、強度の近視の人、喫煙者、血流の悪い人なども緑内障になりやすいと言われています。

40代以上の人や緑内障を患う家族を持つ人、持病を持つ人などは、定期的に眼底・眼圧・視野の検査を眼科で受けましょう。そして緑内障と診断されたら、即治療を始めることが大切です。

また寝不足や喫煙などの生活習慣を改善し、ストレスをためないよう気をつけましょう。

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