最終更新日:2022年2月15日
緑内障の進行を抑えるには、眼圧のコントロールが重要。治療とあわせて毎日の食生活に眼圧を下げる食べ物を取り入れてみましょう!ここでは眼圧を下げる食べ物をご紹介します。
カシスに含まれるカシスアントシアニンが、眼圧の上昇や視野障害の進行を抑える可能性があることが臨床試験によって明らかになっています。
緑内障の人が通常の治療と併せてカシスアントシアニン50mgを2年間摂取した結果、眼圧上昇の抑制が確認されました。また、眼圧の高くない人においては眼圧の低下が認められたため、正常眼圧緑内障の場合にも、眼圧を正常に保ち続けるためのケアとしてカシスアントシアニンの摂取は有効であるかもしれません。
目に良い食べ物として名高いブルーベリー。カシスがカシスアントシアニンで有用性が認められている通り、ブルーベリーも目の健康サポートとして注目されているのはアントシアニンです。アントシアニンは、酸化ストレスから目を守り、血行を改善するなどの作用が認められていますが、ブルーベリーによる眼圧低下はまだ立証されていません。
カフェインを含むコーヒーは眼圧によくないと思っている人もいるかもしれませんが、適量のコーヒー摂取は眼圧を下げる可能性があるといわれています。
人間ドック受診者の生活習慣と眼圧の関係についての調査によると、コーヒーを全く飲まない人に比べ、1日1杯以上コーヒーを飲む人で眼圧が低いことが明らかになりました。
このことから、適量のコーヒー習慣は眼圧コントロールに有効である可能性があるといえます。
適度なカフェインであればむしろ眼圧に良いとされていますが、過剰な摂取をしてしまうと眼圧の上昇を招く可能性があるため注意が必要です。
眼圧に影響がでるといわれているカフェイン量は400mg程度。コーヒーであれば4~5杯に相当します。この量を一気に飲むことは日常生活でないことでしょう。カフェインは3~4時間で体外に排出されるため、神経質になりすぎることはありません。
ただし、注意が必要なのはエナジードリンクや栄養ドリンク類を摂取する時です。これらの飲料には、コーヒーやお茶よりも多くのカフェインが含まれています。スッキリとした飲み心地も一気飲みしてしまいやすい要因です。飲んではいけないということではありませんが、適量をゆっくりと飲むようにしましょう。
漢方薬の一種である柴苓湯の緑内障治療に対する効果を調べた結果によると、β-blocker点眼では眼圧のコントロールが不十分であった人が、点眼に柴苓湯の内服を併用したところ、眼圧の低下が確認されたとされています。この結果は、眼圧が高い人ほど効果がみられたようです。
※参考:柴苓湯による眼圧降下作用の検討
このことから、柴苓湯は眼圧のコントロールに有効であるといえるかもしれません。ただし、柴苓湯は薬であるため、個人の判断で服用することは控え、医師との相談の上で必要な場合には処方してもらうようにしましょう。
血圧・血糖値と眼圧の関係を調査した結果によると、高血圧・高血糖は眼圧の上昇に関わっていることが明らかになりました。
まず、血圧については、血圧の高い人(収縮期151mmHg、拡張期91mmH以上)では、正常血圧の人に比べて有意に高眼圧が認められたとされています。
血糖値についても同様に、高血糖の人に高眼圧が多く、眼圧平均値で見てもその傾向は変わらなかったようです。
また、同調査からは、高血圧・高血糖の他にも、肥満や高脂血症、肝機能以上や飲酒などの要因が重なるほど、高眼圧が生じる傾向にあることも報告されています。
※参考:眼圧値にかかわる因子の検討
この結果を踏まえると、高血圧や高血糖をはじめ生活習慣病を予防するような食事が高眼圧の予防にもつながるといえそうです。
つまり、血圧を上げる塩分や血糖値をあげる糖分、肥満や高脂血症の原因となる脂質などの摂りすぎに注意した食事が望ましいといえるでしょう。
肥満の程度を示すBMIという指数がありますが、ある人間ドックを受診した成人男女を対象とした疫学調査によると、BMIが高い(肥満傾向にある)人は眼圧が高い傾向にあるということが明らかになっています。男女差はなく、BMIが増加するのに比例して眼圧の上昇が認められたようです。
肥満の原因としては、運動不足とカロリーの摂りすぎが大きく関わっています。特に、脂肪分の多い食事はカロリーが高く、脂肪分の種類によっては生活習慣病を引き起こし、目にも悪影響を及ぼす酸化ストレスの原因にも…。
つまり、眼圧の上昇を防ぐためには、肉料理や脂っこいものを控えめにし、魚や野菜類なども取り入れたバランスの良い食事が望ましいといえるでしょう。
眼圧とは、読んで字の如く「目の中の圧力」、言い換えれば「目の硬さ」のことをさします。
目の中では常に一定の水分(房水)の生成と流出が繰り返されることによって、眼圧がコントロールされているのです。
眼圧は、房水の生成量が増えたり、流出量が減少したりした時に上昇します。目が正常に機能するには、一定以上の眼圧は必要ですが、高すぎると視神経の傷害などが起こってしまうため、一般的に10~21mmHgが眼圧の正常範囲です。
日本国内における健常者の眼圧平均値は14~15mmHgといわれています。
眼圧の正常値は10~21mmHgとされています。個人差はありますが、眼圧は時間帯や体位、体調、気温などの要因で変動するため、一度の測定で判断するのではなく、何度か測定してみて自分の眼圧の傾向を知っておくことも重要です。
「緑内障から目を守る」編集部は緑内障患者100名へアンケートを実施。直近の眼圧数値を年代性別ごとにまとめました。
男性 | 女性 | 合計 | |
---|---|---|---|
20代 | 13.0 | 22.0 | 19.0 |
30代 | 19.6 | 19.3 | 19.4 |
40代 | 16.1 | 12.0 | 14.6 |
50代 | 16.0 | 18.7 | 16.8 |
60代 | 16.0 | 18.0 | 16.7 |
70代 | 14.0 | 19.9 | 16.9 |
80代 | 15.7 | - | 15.7 |
合計 | 16.0 | 18.2 | 16.8 |
(※2020年3月に株式会社アスマークにてインターネット調査。単位はmmHgとし、小数点第二位を四捨五入して平均値を算出しています。)
本調査では、女性の眼圧の方が高いという結果が出ました。年代で見ると男性は30代をピークに60代まで高く、女性は40代を除きおおよその年代で18以上の数値が出ています。
緑内障が重症化する重大な要因として、眼圧の上昇が指摘されています。そのため、唯一エビデンスのある緑内障治療として、眼圧降下療法(薬物、レーザー、観血手術)が行われることもあります。
ところが日本人の緑内障患者の多くは、眼圧は正常範囲内にあることが分かっています。
つまり、日本人における緑内障の重症化の要因には、眼圧以外のものが隠れている、ということにもなります。
そのような状況に注目したのが東北大学。様々な研究の末、日本人における緑内障の重症化が酸化ストレスと関連していることを突き止めました。
日本人における緑内障患者の多くにおいて、眼圧が正常の範囲内であることに着目し、緑内障の重症化の原因として、眼圧以外の因子があると推測。体内に生じた活性酸素がタンパク質や脂質、核酸などを阻害し(酸化ストレス)、緑内障を重症化させているのでは、との仮説のもと研究を進めました。
研究の結果、少なくとも65歳以下の男性において、酸化ストレスが緑内障の重症化に関連していることを解明。今後の緑内障治療における重要なステップを築きました。
※参考:東北大学「2017年 | プレスリリース・研究成果 抗酸化力と緑内障重症度との関係を解明」
東北大学が指摘している酸化ストレスとは、体内に発生した活性酸素が自身の抗酸化力を上回っている状態のこと。強い抗酸化力があれば、活性酸素が弱体化して酸化ストレスが抑えられる、という理屈にもなります。
ところで、世の中には多くの抗酸化成分が存在していますが、それらの中でも特に近年注目されている成分の一つがアスタキサンチン。代表的な抗酸化成分として知られるビタミンEに比べ、アスタキサンチンの抗酸化力は実に約1,000倍とも言われています。
今後、アスタキサンチンを始めとした様々な抗酸化成分が、緑内障などの様々な医療分野で応用されていくことが期待されます。
引用元:アスタリール株式会社HP
緑内障に限らず、がんや脳卒中、心筋梗塞などの様々な病気の一因とされているのが酸化ストレス。
酸化ストレスを抑制することが健康に関与していることは様々な研究機関が指摘しているところなので、今後、アスタキサンチンを始め様々な抗酸化成分に関する研究が、世界中の多くの研究機関で進められていくことでしょう。
ところで、その注目されているアスタキサンチンについて、これまで20年以上にわたり専門的に研究してきた企業があります。日本やアメリカなど、世界中に多くの拠点を展開している「アスタリール株式会社」です。
これまでアスタキサンチンが関連する多くの研究・商品開発を行ってきたアスタリールですが、少しでも多くの人たちにアスタキサンチンの魅力を知ってほしいとの思いから、アスタキサンチン専門サイト「アスタキサンチンラボ」を開設しています。
専門的な表現を使わず、とても分かりやすい内容にまとまったサイトなので、アスタキサンチンに関心のある方は、ぜひチェックしてみてください。
より詳しくアスタキサンチンのことを知りたい方は、アスタリールの公式HPを参照してみると良いでしょう。