最終更新日:2020年4月03日
緑内障の人がお酒を楽しむ場合、どのようなことに気を付ければよいのでしょうか?緑内障に悪影響を与えず、お酒を楽しむために知っておきたいアルコールと眼圧の関係や飲酒する際の注意点などをみていきましょう。
アルコールの摂取はなんとなく眼圧を上げそうなイメージがあります。
「緑内障から目を守る」編集部が緑内障患者100名へアンケートを実施したところ、アルコールや飲酒が緑内障に悪いと認識している人はほぼ半数でした。
(※2020年3月に株式会社アスマークにてインターネット調査)
実際にはアルコール自体に、眼圧を上げる作用は確認されていませんが、飲酒量が多い人ほど、眼圧が高い傾向にあるという調査結果はあります。
過度の飲酒となると、眼圧ではなく視神経に影響が及んでくるといわれています。飲酒する場合には、適量を楽しむように心がけましょう。
直近1年間の視野欠損が進行していない79人を飲酒量ごとに分類し、眼圧数値の平均を出すと、飲酒量が多いほど眼圧が高くなる結果となりました。(※2020年3月に株式会社アスマークにてインターネット調査)
飲まない | 15.48mmHg |
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週に数回飲む | 16.00mmHg |
毎日1杯飲む | 16.77mmHg |
アルコール自体で眼圧が上がることはありませんが、飲み方によっては眼圧が上がってしまう場合があります。
これはお酒に限らず水分全般に当てはまることなのですが、いわゆる「一気飲み」をしてしまうと眼圧が上がりやすいようです。
500ml以上のお酒や水分を一気飲みすると影響がでやすいとされています。通常の生活であれば、こういった飲み方をすることはほぼないと思われますので、過度に心配しすぎることはありませんが、飲酒する場合には「ゆっくり・少しずつ」を意識して楽しむようにしましょう。
緑内障の人が飲酒する際に、飲み方と並んで気を付けたいのがお酒の種類です。
いくらアルコールで眼圧が上がらないからといって、度数の高いお酒ばかり飲んでいると、視神経への悪影響が現れてくるといわれています。
視神経がダメージを受けてしまうと、緑内障の悪化につながることは明らかですので、度数の高いお酒を飲む際には、水やお湯、炭酸水などで割って飲むようにするとよいでしょう。
「酒は百薬の長」という言葉があるように、お酒は適量を楽しむ程度であれば体に有益となる場合もありますが、飲み過ぎは体に悪影響となります。
視神経へのダメージだけではなく、緑内障以外の目の疾患を引き起こす可能性もあるため、くれぐれもお酒の飲み過ぎには注意しましょう。
お酒を楽しむ機会が多い緑内障の人は、定期検査や点眼薬などの治療と併せて日常生活の中でできるような視神経のセルフケアを習慣にすることをおすすめします。
飲酒によって緑内障が進行しないようにしっかりと治療・セルフケアしながら、上手にお酒と付き合っていきましょう。